「入ってみたい。でも、中で何が起きるのか分からないのが少し怖い」。
ハッチが閉まって、機械の中で15分。何をされるのか分からないまま座るのは、たしかに不安です。
ですが、中で起きることは決まっています。給水から排水までの11の工程です(サイエンス公式サイト)。
湯は胸の下あたりまでで、全身が沈むわけではありません。
洗浄そのものより、入る・測る・映す・排水する工程のほうが多い。
その11工程を、順番どおりにたどります。
運営:ミライ人間洗濯機ガイド 編集部
人間洗濯機は15分で洗って、風で乾かす入浴装置
カプセルの中に座ったまま、洗うところから乾かすところまでが15分で自動で進む入浴装置です。洗剤は使いません。
もとは1970年の大阪万博に出展された人間洗濯機です。その考え方をいまの技術で作り直し、2025年の大阪・関西万博(大阪ヘルスケアパビリオン)で展示されました(サイエンス公式サイト)。
値段は人間洗濯機の値段、置くための広さや電源は設置条件の記事にまとめています。
この記事の順番

15分の中で11の工程が順に進む
体験時間は15分。その間に進む工程は次の11個です(2026年7月27日時点)。
施設で1人が使う時間は、これより長くなります。道頓堀クリスタルホテルⅢの予約サイトの表示は、体験15分ほど・お湯張り5分で、合わせて1人20分前後です(2026年10月6日確認)。1人あたりの時間は施設で違います。
▼ #・工程・まとまり
| # | 工程 | まとまり |
|---|---|---|
| 1 | ハッチ開口 | 入るまで |
| 2 | 座面操作 | |
| 3 | ハッチ閉口 | |
| 4 | スクリーンに表示 | |
| 5 | 湯張り開始 | 湯を張りながら測る |
| 6 | センシング開始 | |
| 7 | 湯張り完了 | |
| 8 | 映像投影 | 洗われる |
| 9 | ウルトラファインバブル(UFB)シャワー発生 | |
| 10 | 排水 | 仕上げ |
| 11 | 全身乾燥 |
出典:サイエンス公式サイト「ミライ人間洗濯機」に掲載の工程図(確認日 2026年9月28日)。まとまりの区切りは編集部による整理です。11番は、工程図の絵が「全身乾燥」です(同じ画像の説明文だけ「UFBシャワー発生」)。ヤマダデンキの店頭カタログの6ステップも、最後は「自動排水・乾燥」です。
1〜4:入るときは座るだけ

ハッチが開き、座面を操作して座り、ハッチが閉じます。そしてスクリーンに表示が出ます。
ここで押さえておきたいのは、この装置が「座るだけ」の設計だということです。
座ったまま、洗うところから乾かすところまで進みます。寝そべる必要も、自分で体を動かす必要もありません。
スクリーンは、このあと工程8で使われる映像装置です。閉じ込められて真っ暗になるわけではありません。
測るのは、心電・自律神経などです。湯を張っている途中から、座ったまま測り始めます。
5〜7:洗う前に心電と自律神経を測る

湯張りが始まり、その途中で「センシング開始」が入ります。
湯が張り終わる前から、機械はあなたの状態を測り始めているということです。
▼ 測る物と、測ったあと
| 中身 | |
|---|---|
| 測る物 | 心電・自律神経など |
| 測ったあと | 状態に合わせて、流れる音楽と映像が変わる(洗い始める前に、まず測る) |
| 家庭用のミラブル | 体を測るセンサーは付いていない。家で使えるのは泡の技術のほう |
サイエンス公式サイト・2026年7月27日時点。
医療・介護・ホテルでの使い道は「応用も期待される」段階です。医療機器としての承認や、特定の効き目をうたう物ではありません(サイエンス公式サイト)。
開発したサイエンスの青山氏の出発点は、1970年の大阪万博で、少年時代に人間洗濯機に出会ったことです(サイエンス公式サイト「展示への想い」)。
湯量は、サイエンス公式サイトに載っている来場者の声に「胸の下ほどまでに温水がたまる」と書かれています。
全身が湯に沈む形ではありません。
8〜9:映像と泡のシャワーが同時に進む

測定を受けて映像投影が始まり、続いてウルトラファインバブル(UFB)のシャワーが出ます。
ここからは公式のうたい文句です。映像は、個人の体調や感情に合わせて『ココロ』を洗います。
泡は、汚れに吸着し、ゆっくり浮上しながら『カラダ』を洗います(ここまでがサイエンス公式サイトのうたい文句)。この2つが同時に進むのが、8〜9の区間です。
▶ 38秒から、頭からシャワーを浴びても普通に息ができたと、入った人が話す様子が見られます。
動画:毎日新聞(報道。公式ではない)(YouTube)。押すと再生します
万博で入った人の声です(サイエンス公式サイトに掲載)。
顔に水がしっかり当たっても、息はできた。
ただしシャワー中は目を開けていられず、スクリーンは見えなかった。石鹸類は使わない。
入る前に知っておくと、慌てずに済みます。
10〜11:風で乾かすが完全乾燥ではない
湯が抜け、最後に全身を風で乾かします。
工程図では、9のシャワーのあとに「洗浄完了」、11の乾燥のあとに「入浴完了」と区切られています。
入った人の声:答えた847名の98.3%が満足
大阪・関西万博では、抽選に当たった1,227名が入浴を体験しました。アンケートに答えた847名の98.3%が「満足」と答えています。98.3%は、入った全員ではなく、答えた847名のうちの割合です。
▼ 項目・数字
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 入浴を体験した人 | 1,227名(抽選制) |
| アンケートに答えた人 | 847名 |
| 「満足」と答えた人の割合 | 98.3%(847名のうち) |
大阪のホテルで入った人は、noteの体験記(2026年1月12日)に「洗濯機というより、最先端のシャワーを全身で受けている感じに近い」と書いています。
道頓堀のホテルで入った人は、2026年4月のXの投稿で、かかった時間を「約15分程」と書いています。
中の様子は、日本経済新聞の公式YouTubeの動画と、家電 Watchの体験記事でも見られます。
泡の仕組み:お湯はマイクロバブル、シャワーはUFB
人間洗濯機は、大きさの違う2つの泡で洗います。胸の下までためたお湯の中の泡と、お湯から出ている所に当てるシャワーの泡。どちらも直径100μm(0.1mm)未満の「ファインバブル」で、大きさで呼び名が分かれる(サイエンス公式「ファインバブル技術」)。
▼ 人間洗濯機の2つの泡
| 泡 | 大きさ | どこから | 洗い方 |
|---|---|---|---|
| マイクロバブル | 直径1〜100μm未満 | ためたお湯の中 | 汚れに付き、ゆっくり水面へ浮く |
| ウルトラファインバブル(UFB) | 直径1μm未満 | 正面4か所・上部8か所 | 水流に含ませて汚れにぶつける |
出典:サイエンス公式「ファインバブル技術」(確認日 2026年10月17日)、ヤマダデンキ店頭の公式カタログ(ノズルの位置)
マイクロバブルは、1分間に数cmほどの速さで、ゆっくり水面へ浮き上がる泡です。泡の多くはマイナスの電気を、汚れ(有機物)はプラスの電気を帯びている。そのため泡が汚れに付いてはがし、汚れといっしょに水面まで浮き上がります(サイエンス公式「ファインバブル技術」)。
ウルトラファインバブルは目に見えないほど小さく、浮き上がらずに水の中にとどまる泡。この泡を水流に含ませて、汚れに直接ぶつけて洗い流すのがシャワーの役目です(同じページ)。人間洗濯機では、お湯につかっていない所に、正面4か所・上部8か所の計12か所からこの水流を当てます(ヤマダデンキ店頭の公式カタログ)。
お湯の量は約350L。中に入ってハッチが閉まると、胸の下までお湯がたまります。洗剤は使いません(同じカタログ)。カタログの6ステップでは、2番目の「マイクロバブルで自動洗浄」がお湯の泡、4番目の「ウルトラファインバブルで自動洗浄」がシャワーの泡にあたります。
この洗い方は、ウルトラファインバブルのシャワー「ミラブル」と、マイクロバブルの浴槽「ミラバス」の技術を掛け合わせて生まれました(サイエンスのコラム・2026年10月9日)。カタログの中身はヤマダデンキの人間洗濯機に取材の記録として載せています。
シャワーが出るのは11工程のうち1つだけ
この体験のうたい文句は、「カラダもココロも洗われる、ミライの入浴体験」です(サイエンス公式サイト)。
11工程を並べてみると、この言い方が誇張ではないことが分かります。
11工程のうち、シャワーが出るのは9の1つだけです。体は、5〜7で張られる泡のお湯につかって洗われます。
残りは、入る・測る・映す・排水する・乾かすための工程です。洗浄そのものより、その前後のほうが工程数としては多い。
これがこの装置の設計です。
家庭のシャワーヘッドで使えるのは、9のシャワーの泡(ウルトラファインバブル)です。5〜7のお湯につかって洗う泡(マイクロバブル)は、家庭では浴槽に付けるミラバスの役目です。
測る・映す・排水するところは、家庭用には入っていません。
泡の部分だけを家で使う5モデルの違いは、こちらで比べています。いちばん新しいミラブルExの値段(38,500円・税込)と保証が付く店は、ミラブルExの値段の記事にまとめています。
服は?髪は?途中で出たくなったら?聞きたいことがいっぱい。
人間洗濯機
編集部
服装は施設で違います。道頓堀は専用の紙パンツ、北広島は水着です。施設ごとの決まりは人間洗濯機の体験の服装に表にしています。
ほかの心配ごとには、下で1つずつ答えます。
服装・溺れない?・場所|よくある3つの不安
Q. 服装はどうすればいいの?
服装は施設で違います。
▼ 施設ごとの服装
| 施設 | 服装 |
|---|---|
| 道頓堀クリスタルホテルⅢ(大阪) | 専用の紙パンツ。タオルを着けて入ることはできない |
| エスコンフィールドHOKKAIDOホテル 北広島駅前(北海道) | 水着が必須(有料の貸し出しあり)。人間洗濯機はホテルの貸し切りサウナの中 |
| 箕面温泉スパーガーデン(大阪)・レーベンサロン池袋(東京) | 公式ページに記載なし。受付や予約のときに問い合わせる |
道頓堀は運営会社リゾートライフの体験ページ、北広島はホテル公式の貸し切りサウナのページ(確認日 2026年10月6日)。
Q. 溺れたりしない? 座ったままで、湯は胸の下までです。全身が沈む形ではありません(公式サイトに載っている来場者の声「胸の下ほどまでに温水がたまる」)。
安全面の考え方はデメリットと安全性の記事で整理しています。
Q. どこで体験できる?
大阪の道頓堀・箕面、東京の池袋、北海道の北広島の4施設です。施設ごとの案内は全国の体験・展示スポットの記事にあります。
まとめ:座るだけの15分・11工程
- 体験は15分・11工程(サイエンス公式サイト)
- 座るだけ。寝そべる必要も、自分で体を動かす必要もない
- 湯張りの途中からセンシングが始まる。洗う前にまず測る
- シャワーが出るのは11工程のうち1つだけ。残りは入る・湯を張る・測る・映す・排水する・乾かす工程
- 服装は施設で違う。道頓堀は専用の紙パンツ、北広島は水着
※工程・体験時間はサイエンス公式サイト「ミライ人間洗濯機」(確認日 2026年7月27日)に基づきます。体験の感想は、同ページに載っている来場者の声と、「入った人の声」の段に出どころを書いた投稿です。運用や仕様は施設・時期により変わる場合があります。健康や肌への効果を保証するものではありません。
